【函館・北斗・七飯の工務店】窓を揃えると、家が強くなる|デザインの4要素と直下率
2026/09/22/ UP
辻木材では、外観の設計に「デザインの4要素」を使っています
近接、整列、反復、コントラスト
優れたデザインの95%はこの4つで説明できる、と言われているものです
こう書くと、見た目を整えるための話に聞こえると思います
実際、半分はその通りです
ただ、私がこの4つを採用している理由は、そこだけではありません
この4つは、そのまま家の性能を整えるルールでもあるからです
従来は、窓を部屋の中から決めていた
先に、私の設計の順番の話をさせてください
一般的な家づくりでは、まず箱をつくって、その中に間取りを決めて、部屋ごとに必要な窓を決めていきます
この順番だと、窓は部屋の都合だけで決まることになります
その結果、外に出て建物を見たときに、窓の位置がバラバラになる
高さも大きさも揃っていない
建てた本人が一番それに気づきます
窓は部屋の部品であると同時に、外観の部品でもあります
だから私は、外観の側にも決める権利を渡すようにしています
外観のルールを先に決めて、その制約の中で間取りを解いていく、という順番です
一番わかりやすいのが「整列」
4つの要素のうち、一番わかりやすいのが整列です
整列というのは、窓の上端や中心線を揃えて、建物に見えない線を通していくことを言います
1階と2階の窓の位置も揃える
外から見たときに、線がまっすぐ通っている状態にする
これは実際に建てた家の立面図に、私が線を引いたものです
2階の窓と1階の窓の左右が、完全に同じ位置にのっています
2階の窓の下端は、右側の下屋の屋根と同じ高さ
1階の窓の上端は、玄関の高さと同じ
右にある小窓の上端も、2階の窓の上端と揃っています
偶然ではありません
そう決めて引いた線です
揃えた線は、そのまま柱の線になる
ここからが本題です
窓の左右を上下階で揃えるということは、その窓の脇にある壁も上下で揃うということです
壁が揃えば、そこに立つ柱も上下で揃う
これを「直下率」と呼びます
2階の柱の下に1階の柱があるか、2階の壁の下に1階の壁があるか、その割合のことです
直下率が低い家は、2階を支えている柱や壁の下が空洞になっています
力の伝わる道が途中で折れているので、地震のときに無理がかかる
熊本地震のあと、この直下率が注目されるようになりました
直下率には、法律の基準がありません
そしてここが重要なところです
直下率は、建築基準法にも、耐震等級にも出てきません
一般には柱で50%、壁で60%が目安と言われていますが、それも法律ではなく設計者側の指標です
つまり、耐震等級3を取っていても、直下率の低い家はあり得るということです
辻木材は全棟で許容応力度計算による耐震等級3を取っていますが、それとは別に、直下率は設計の段階で意識しています
基準がないということは、設計者が意識しているかどうかがそのまま出るということです
そして面白いのは、直下率を上げようとして柱の位置を揃えていくと、窓の位置も自然と揃ってくることです
逆から言えば、外観の線を通そうとして窓を揃えると、構造も一緒に整う
見た目のために通した線と、強さのために通す線は、同じ線なんです
残りの3つも、構造は同じです
窓を散らさずにまとめる「近接」は、壁が連続して取れるので耐力壁を確保しやすくなります
開口部が減るぶん、熱の逃げ道も減る
窓が四方にあって家具が置けない、という後悔も起きません
窓の種類を絞る「反復」は、そのまま材料費に効きます
サッシは種類が増えるほど単価が上がるので、絞れば見積もりが下がる
カーテンやブラインドの規格も揃うので、後から買い替えるときも安く済みます
一箇所だけはっきり効かせる「コントラスト」は、予算の使い方の話です
全部にお金をかけると、全部が中途半端になる
一箇所に集中させるから、同じ予算で満足度が上がります
きれいと強いは、別のものではありません
きれいに見える家と、強くて性能の高い家
この2つは、別々に追いかけるものだと思われがちです
でも実際に設計していると、どちらも「整理されているかどうか」という同じ一つのことを、外から見ているか中から見ているかの違いでしかない
窓を揃えるというのは、ただ見た目を整える作業ではなく、家の骨格を整える作業です
私はそう考えて、毎回の設計で線を引いています
9月26日(土)・27日(日)に、年に一度の構造見学会を開催します
時間は10時から16時30分まで、場所は茅部郡森町森川町192-4で、ご予約は不要です
完成すると見えなくなる構造や耐震金物、断熱・気密の施工を間近でご覧いただけます
詳しくはこちら→ https://www.lime-h.co.jp/event/post-39.shtml
家の良し悪しは、完成してからでは見えないところにこそ表れます。壁の中のことでも、気になることがあれば遠慮なく聞いてみてください
家づくりの疑問は、LINEからいつでも聞くことができます 登録するとAIサービスのリンクが届きますのでそこからAIに質問してください
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